年末所感

投稿者: | 2011年12月31日

 今年は、本当に大変な一年だった。

 その原因は言うまでもなく、震災と原発事故である。

 研究者としても、自分のやっていること、やりたいことが、本当に意味のあることなのか、何度も自問させられた。科学教育学者として、これまでの科学教育や理科教育をどう捉え、次の展望をどう描くかも、鋭く問われたと思う。はっきりした結論は出ないが、一応の方向性が、この頃ようやく見えてきたような気がしている。

 プライベートでも、今年は近い親戚をはじめ、いくつかの葬儀に出席した。自然と、これからの自分の残り時間について、研究生活も私生活も引っくるめて考える機会が増えた。

 年末というのは、そうでなくても悔いが残り、自分へのダメ出しが多くなりがちだ。今年もあまり本が読めなかったし、論文もあまり書けなかったし、研究も年始に描いたほど捗ってはいない。

 それでも、、、。大晦日に、娘を風呂にいれたり、息子を寝かしつけたりしていると、ああ、それでもよい一年だった、としみじみ思えてくる。家族がとにかく無事に一年を乗り切れたということが、何よりありがたく思える。今年はとくに、そう思える。

 2012年は、どんな一年になるだろうか。たぶん、やりたいことの半分もできないのだろう。それでも、とくかく健康に気を付けて、また大晦日を迎えられれば、と思いつつ筆納めとしたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です